1973年に公開された『昼下りの情事 古都曼陀羅』は、京都を舞台にした官能ドラマで、老画家とその養女、そして若い銀行員との複雑な人間関係を描いています。監督は小沼勝氏、脚本は中島丈博氏が手掛け、日活ロマンポルノの一作として製作されました。美しい京都の風景と耽美な映像美が特徴的で、当時の日本映画界に新たな風を吹き込んだ作品です。 1970年代初頭の日本は、性表現の自由化が進み、日活ロマンポルノが隆盛を迎えていました。『昼下りの情事 古都曼陀羅』は、その流れの中で製作され、官能ドラマとして新たな地平を切り開いた作品として位置づけられます。 本作は、京都市内でのゲリラ撮影が行われ、伏見稲荷大社や化野念仏寺などの名所がロケ地として使用されました。特に、山科ゆりが全裸で抱きつくシーンが話題となり、観光名所としても注目を集めました。(filmarks.com) 同時期の作品である『昼下りの情事 変身』や『昼下りの情事 裏窓』と比較すると、本作は京都の風景を巧みに取り入れ、より耽美な映像美が際立っています。また、監督の小沼勝氏は他にも『妻三人 狂乱の夜』などを手掛けており、官能ドラマの名手として知られています。 主演の山科ゆりは、当時日活ロマンポルノの看板女優として活躍しており、その美貌と演技力で多くのファンを魅了しました。風間杜夫は本作で初の主演を果たし、その後の俳優人生において幅広い役柄をこなす実力派俳優として知られるようになりました。